クラウドファンディング挑戦までの道のり①火災発生の晩のこと

9月12日にスタートしたクラウドファンディング「希望の木工場ラ・ルース再建プロジェクト」は残り30日となりました。

本当に多くの方々にご支援をいただき、目標金額の300万円を遥かに超える3,445,500円にも達しています。

残りの日々で、本プロジェクトの概要ページでは伝えきれなかったことを皆さまにお伝えしたいと思います。

なにを置いても最初にお話しするのは、クラウドファンディング挑戦の発端となった2024年12月4日の本社工場での火災についてです。

火災発生の晩、私はお世話になっていた方の通夜に参列していました。

東日本大震災をきっかけに立ち上がった市民団体の初代会長で、何度も一緒に福島県を訪れたことのある方でした。

参列後、故人を偲び仲間と語り合っていたときに入った〝自社工場付近〟の火災の報。

頭が真っ白になり、急いで工場に駆けつけました。

火災が起きたのは私の工場でした。

「まさかラ・ルースが燃えるなんて」

消防隊の方々が懸命に消火活動にあたってくださるなか、目の前で炎に包まれていく工場を前になにもできず、私はただ立ち尽くしていました。

イベント出展を終え、遅い時間に帰社した近隣の同業の方が見つけてくださらなかったら、ラ・ルースは跡形もなく焼け落ちていたかもしれません。

発見から4時間後、本社工場は屋根と壁を辛うじて残し、全焼してしまいました。

消防の方から、「あす現場検証をするのでお引き取りください」と言葉をかけられ、私は自宅に帰りました。

夜が明けて全容が見えると、そこには目を覆いたくなるような惨状が広がっていました。



よく晴れた朝でした。

燃えた工場の天井から見えた、冬の空の青さが今でも記憶に残っています。

火災を知った知人や取引先の方々が、朝早くから心配して次々に訪れてきてくださいました。

この時は先のことを考えることなどできず、携帯に入るメッセージにも一言ふたこと返すのがやっとの状態でした。

出社してきた社員とパート従業員には、現場検証が終わるまでは一切のものに手をつけぬこと、連絡するまでは自宅待機とすることの指示を出し、帰宅してもらいました。

朝から始まった現場検証は昼前に終わりました。

出火の原因は、工場の薪ストーブかの煙突から逆流した風による置き炭の発火でした。点検口から風に乗って舞い出た火の粉が、周辺に置いてあった木材に燃え移り火がまわったものと見られる、という見解で、放火や漏電の疑いはないとのことでした。

現場検証が終わった時点で従業員に連絡をし、何から始めたらいいのか頭の整理がつかないまま、焼け跡の片付けを始めることになりました。

工場にあった30台の機械は、たったの2台を残してすべて燃えてしまいました。

お客さまのデータが詰まったパソコンも、創業後30年の歴史を物語る数々のサンプルも、なにもかもが無くなりました。

しかし嘆いてばかりいる間はなく、救出できた物品の保管と火事見舞いに訪れてくださる方に対応できる場所が必要となり、すぐさま仮の事務所探しを始める決意をしました(2回目に続く)。

こうして振り返ると約10ヶ月前の出来事がはるか以前のことのようにも思えますし、つい先日のことのようにも思えます。

引き続きクラウドファンディングに挑戦するまでの経緯を、複数回にわたりお伝えしたいと思います。

本プロジェクトは、最終日の終了時間まで挑戦を続けます。

支援募集は11月10日(月)の午後11時です。

応援いただけましたら幸いです。

プロジェクトの詳細はこちらからご覧いただけます。

https://readyfor.jp/projects/rise-laluz

株式会社ラ・ルース

代表取締役 相田秀和

#木製品#木の器#木のある暮らし#木工#小田原#odawara#ラルース#OEM#hinoki#ヒノキ#小田原箱根産間伐材ヒノキ#オリジナル商品の製作承ります#希望の木工場ラルース再建プロジェクト#クラウドファンディング挑戦中