ラ・ルースで、製品を製造する未利用のエネルギーを使用し副産物を生み出すこと。
もともとある素材に対する利用の仕方を考えていきたいと思います。
そこで、未利用材、未利用な蒸気、井戸水で作るアロマオイルの機械が導入しました。
これから試験的にいろいろな材でアロマオイルを作っていきます。
ラ・ルースでは、未利用材を使用した新たなプロジェクトを試行。
3回にわたって、現在の進捗状況をお知らせします。
今回は、その二回目。
『未利用な蒸気』についての紹介をします。
■木材の自然乾燥
木が伐採されて、木材として製品を製造するには、乾燥が必要です。
自然乾燥させていきます。
自然乾燥の状態で、含有水分量15%くらいまでにはなるそうです。
■木材の人工乾燥
木製品の会社が、含有水分量10%としているのは、水分量での狂いをできる限り少なくするためなんだそう。
十分に乾燥しないと、製品になった際の歪みやくるいが出てしまうので、しっかり乾燥させます。
乾燥させるまでには、時間がかかります。
最低でも、半年以上の年月がかかるのです。
木製品の会社では、
乾燥させる時間を短縮させるために、ボイラーの熱を利用します。
自然乾燥の状態で、含有水分量15%。
理想の10%の水分量を目指すため、残りの5%をボイラーの機械で乾燥させます。
■木材が入る乾燥室
ボイラー室の横には乾燥室があります。
撮影したときは、木材の量も少なかったようです。
タイミングによっては、この部屋に乾燥させる木材いっぱいになります。
■ラ・ルースでの 未利用な蒸気の活用
ラ・ルースでのボイラーの利用を一部紹介します。
人気の『ひきよせ』は、十分に乾燥させる必要があるため、ボイラーを活用します。
しかし、ボイラーの熱は、100%の利用がされているのか…
というと、そうでもないようで、使用されているのは10%程度なんだとか…(ラ・ルース社長調べ)
そこで、『未利用な蒸気』として、エネルギーを活用してくことを考えていきます。
ボイラー室からパイプは、このようにして、つながっています。
ボイラーのパイプは、部屋から部屋へ移動し、
蒸気としてエネルギーが移動しています。
■『黒い秘密の研究所』の様子
ボイラー室の前に『黒い秘密の研究所』ができました。
部屋の上部につながるのが、ボイラーの水蒸気のパイプです。
ボイラーの水蒸気を分岐させています。
商品を製造するフローの中で、副産物を生み出す仕組みをつくります。
蒸留器を導入させて組み込んでいきます。
ボイラー室の前にできた『黒い秘密の研究所』を除くと、新しい機械が!!
常圧蒸留装置(じょうあつじょうりゅうそうち)です。
水蒸気をうまく活用して、アロマオイルの抽出をしていきます。
■未利用な木材
常圧蒸留装置(じょうあつじょうりゅうそうち)の釜に入れます。
木材チップをタンクに入れて、分岐させたボイラーの蒸気をパイプから流していきます。
そうすると抽出液が出てきました。
地下水のお水で、冷やすことで、蒸留した精油と蒸留水に分かれます。
ヒノキの精油は、最初は、金属が混じったような香りでしたが、
何回か機械を稼働させ香りの様子が変わっていきました。
時間が経過してくると、香りも変化するようです。
給湯室から、食器用洗剤がよくなくなる事件があり、
社長が、備品を洗浄するのに使っていたというが発覚したのもこの期間中の出来事でした。
引用資料:
令和元年度林野庁委託事業:令和元年度
森林資源を活用した新たな山村活性化に向けた調査検討事業(香イノベーション専門部会)報告書https://www.rinya.maff.go.jp/j/sanson/kassei/sangyou/attach/pdf/houkokusyo_202003-8.pdf
(2023年5月22日 閲覧)