庭の木を製品に変える「思い出もくもく企画」。
今回は、長い間沢山の人々に愛され使われてきた木製品を
新たな製品として生まれ変わらせる、
「思い出もくもく企画」の別の一面をご覧頂きたいと思います!
神戸で愛された老舗バー
大正時代に創業され、戦前は谷崎氏や作家佐藤春夫氏が、
戦後も画家や文学者らが集うサロンとなっていた「アカデミーバー」が今年の2月に解体が決まりました。
参考記事:
神戸新聞NEXT|社会|谷崎潤一郎、小磯良平ら愛用 さらば「アカデミーバー」
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201602/0008821788.shtml
解体に伴い、ここで使用されていたバーカウンターを自宅のダイニングテーブルとして
使用したいという御夫妻がいるという話を受け、弊社で作製する事となりました。
木の癖に合わせて仕上げるテーブル
弊社の小田原工場に運ばれてきたバーカウンター。
長さは3メートルほどあります。
普通、新しい製品を作るときは使用する面を平らにして加工をしていきますが、
今回は長年使われてきたその味を生かすため、反りやへこみなどをそのままに加工していく作業が必要です。
デザインはこのカウンターを半分に切断し、真ん中に金属風のセラミックタイルを入れ込むというもの。
その長さも生かすので、慎重に、大切に作業を進めていきます。
セラミックタイルの風合いと、使い込んだカウンターの色合いがマッチしています。
側面にもタイルを取り付けて、完成。
新しい場所でこれからも人と人を結ぶ
納品の日。
古くも全く新しいテーブルの場所を用意して待っている依頼主のお宅へ。
生まれ変わったテーブルにふさわしい素敵なリビングに設置が完了しました。
御夫妻にも大変喜んでいただき、ご友人の方にも好評だということです。
長い間、数々の著名人を筆頭に多くの方に愛用されてきたバーカウンターは、
これから新しい場所でまた、家族と友人を繋ぐ場所になってゆくことでしょう。