サテライトオフィスを新規立ち上げるということで、
神奈川県横浜市高津区にある空間の什器製作をいたしました。
■製造工程
1)間伐材の活用 スギ
円柱状・半月状に加工された部材。
一本一本を乾燥棚に並べ、乾燥。
滑らかな肌触りになるように丁寧に磨きます。
針葉樹ならではの、木目の直線。
木取りで異なる心材・辺材の色のコントラストが表現されています。
2)間伐材の活用 ヒノキ
フローリングの材にヒノキを利用。
また、最後の仕上げを『みつろう』にすることで、より天然素材に近づけました。
ナチュラルな風合いが感じられます。
節がない状態のことを『無節」と表現します。
今回の空間は、無節であるとフラットになってしまいがち。
そこで、フローリングには、
木が森で成長するまでにお手入れされてきた『節』を入れるというご要望。
『節』がリズムをつくり、よいアクセントになる空間を演出させます。
今回、ラ・ルースでは木材の提供と『みつろう』をお渡しました。
お渡しした資材を使用し、ほかの会社の職人さんでの作業をしていただきました。
『みつろう』は、伸びもよいので、何回かに分けてフローリングに塗ることができたそうです。
3)什器の組み立て
曲線の什器のデザイン。
アールの形が特徴的です。
現場据え付けの様子をご覧ください。
下地となる什器に、スギの間伐材をつけていきます。
■まとめ
スギとヒノキの間伐材をふんだんに使用した空間です。
クラインアントさんが大変喜んでくださいました。
スギの針葉樹ならではの木目は、線的要素がある空間。
曲線の什器と、組み合わせて、柔らかく感じる印象を受けます。
デザイナーさんのこだわりを感じる空間演出に、木材の可能性が広がります。
クライアントさんが、間伐材を利用することへの理解。
木材のもつポテンシャルを最大限に生かすデザイナーの空間構築。
これらをもとに、ラ・ルースにオーダーされた部材。
職人の手仕事を感じる一体感のある空間。
■おまけ
工事施工後、社長とデザイナーさんとのメールのやりとり。
今回の物件引き渡しの際の、お写真をたくさん送ってくださいました。
ありがとうございます。
『入り口の流木オブジェの写真も良かったら使ってください。
カモノハシみたいですが、、、多摩川から拾ってきました。』
とチャーミングなお写真が送られてきたので、ご紹介。
川崎を流れる多摩川からの流木をこのような形で、活用してしまう発想に驚きました。
オフィスなのに、水の動きが感じられる空間演出に働くスタッフのかたも
癒される!!水面の揺らぎをライティングで演出。
後日、小田原・箱根の間伐材を使用してくださった施主様である
『アルテリア・ネットワークス』さんに、
ラ・ルースからデザイン会社さんを通して、
ヒノキの感謝状を贈らせていただきました。