2018年に14歳という若さで亡くなった息子さんを偲ぶ品を、今年も作らせていただきました。
ご依頼いただいたのは、小田原市内に住む北村千波様。
弊社社長と、福島県相馬市への復興応援でご縁のある方です。
偲ぶ品の製作は今年で3回目でした。
初めてご注文いただいたのは、毎年の命日やお盆にお線香をあげに来てくださる方へのお礼として、ひのきボールでした。
(写真は北村さん提供)
2回目は、息子さんの主治医だったお医者さまがクリニックを開業されるにあたり、お祝いとしてクリニック名と関連する
鳥の置き物を。こちら、ゆらゆらと前後に揺れる、癒し系です。
(写真は北村さん提供)
そして今年が3回目。サクラ材で作ったお猪口です。
ご存命なら、二十歳の年でした。
毎年ご家族で八海山へ旅行するのが北村家の恒例行事だそうです。
二十歳を迎え、最初に飲むお酒はきっと八海山であったろうと、お酒に関するものを作りたいと考え、
以前木工団地フェスティバルでご覧いただいたことのあるお猪口に決められました。
息子さんのご命日は3月11日。7回忌と同級生たちの二十歳のお祝いを兼ねた会を催し、その時の記念品として配ることに
なりました。
ご要望は、息子さんとさまざまなゆかりのあるサクラ材を使い、花のデザインとご命日の焼印をあしらうこと。
一つひとつ木目の異なる味わい深いお猪口に仕上がり、大変喜んでいただけました。
3月はじめに催された偲ぶ会の志として一緒に添えた日本酒・八海山やお好きなお酒を飲むときに使っていただけたら、
という北村さんの願いが込められています。
実際にこちらを使って日本酒を飲んだ方からは、「口当たりがまろやかで素敵なお猪口ですね」と絶賛いただいたそうです。
息子さんがどこかからきっと、ご家族や親交のあった方々の様子を見てくれていることを願います。